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早いもので一年の半分が終わってしまいました。
七月は、新暦、旧暦でも「七夕」の月にあたります。旧暦で「文月(フミツキ)」と呼ぶのは、七夕にちなんで短冊に詩や歌を詠み、「文」を書いた事から、書道の上達を願ったことに由来していると言われています。
「書道の上達」はパソコンの普及で昔ほど必要は無いかもしれませんが、七夕飾りを用意して、短冊に何か素敵な願い事をしたためてみませんか。
今回は、前回に続き初夏の植物、暑い夏の見た目に涼しい葉物でギボウシ(ホスタ)を取り上げます。
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ギボウシ(ホスタ) 学名:Hosta 別名:ホスタ 英名:Hosta, Plantain lilyユリ科の多年草。
原産地:日本・中国・朝鮮半島。
山間の湿地などに自生し、地味ですが可憐な花をつけ、日陰でもよく育ちます。
最近では、公園や個人庭園でも多く見かけるようになりました。
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江戸時代には日本でも数多くの園芸品種が作られるようになり、シーボルトによってヨーロッパに紹介されました。
葉の姿が美しい事からヨーロッパでも多くの園芸品種が育成され、爆発的な人気のあった植物だったようです。
本来はホスタという名があるのですが、ギボウシと呼ばれています。その名の由来は・・・
橋の欄干に装飾されている擬宝珠(ギホウシュ) の形がギボウシ(ホスタ)の蕾の形に似ている事からその名が付いたとされています。
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左:擬宝珠
木製橋の柱が腐ってしまわないよう鉄や青銅で作られていたようです。
右:ギボウシの蕾
似てますか???
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姿は地際から茎が伸びて横へ広がり、株全体の形はやや平べったい印象を受けます。
葉の色は様々で、4月ごろから葉を伸ばし、11月ごろには地上部は枯れてしまいます。花は白から薄い紫、ピンクなどで花茎を伸ばして咲きます。
花は短命で一日でしぼんでしまい、デイリリーという名前も付けられています。
葉は大変美しく、綺麗な黄色から白の斑入り、ブルー系の葉色、グレー系の葉色と様々で葉の観賞価値も高い植物です。
姿形から、洋風でも和風でもどちらの庭にもよく似合う植物です。
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ブルー系のタイプ レンガの縁取りに |
浅いグリーン系のタイプ アジサイとの組合せ |
市場でもギボウシは人気の高い植物で、大株で販売。 |
オランダ:ビンガーデン インターナショナル ナーセリーデイにて |
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日本にはオオバギボウシ(写真:四季の山野草より)など20種ほどが野生しており、本州北部・中部の山地や丘陵・草原などの湿り気のある所に自生し、葉、株は大きく広がり、花が咲くと高さ1m以上になります。
また、これらは「ウルイ」「ギンボ」という名前で呼ばれ、山菜として食用としても利用されてきました。
葉柄の柔らかい部分を摘み取り、茹でておひたしあるいは胡麻和え、ニシンとの煮物、酢の物、てんぷら、油炒め等で味わう事ができます。
7月ごろの、あまり開花していない花と蕾は、生のままサラダの彩りや三杯酢などで味わうそうです。
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←ウルイ 地際から摘み取ります。
ただし、若葉がバイケイソウという毒草に似ているため、誤食して中毒になる事も珍しくはないようです。
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←バイケイソウ 新芽の頃
葉の展開が互生なのと、葉の筋が少し異なるので、よく観察する事で違いがわかるようです。
(写真:野草・毒草図鑑より)
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ちなみにウルイは、本州の北部の農協で栽培販売を行っているようです。
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ギボウシは育てやすい植物の一つで、真夏は直射日光を避ければ十分に育ちます。
他の季節も日の当たる場所で育ち、湿潤な場所での地植えを良く見かけますが、乾燥にも結構強い植物です。
飾り方は、鉢植えの場合、大型のカップ型やシンプルな鉢に植え付けると存在感があり見た目にもお洒落な感じになります。
ただし、冬場は葉の部分がなくなりますので要注意。
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地植えの場合はスタンダードですが、生垣の足元やレンガの縁取り、葉物植物との混植などが良く似合います。
生育旺盛なので時々植替えが必要になります。
鉢植えの場合は2年に1回程度、地植えの場合は3〜4年に1回程度の植替えになります。
植替えの適期は3〜4月。肥料は3月と9月に固形の油かすを株の周囲に指で押し込みます。(量は株の多きさに合わせ適宜)
水やりは鉢の場合は表面の土が乾いてきたらタップリと、地植えの場合は様子を見て乾燥していたらタップリ与えます。
これから苗を購入しようと思う場合に気をつけたい点は、真夏に向っては高温で地面が乾きやすく根の張りが悪くなるので、地植えは来年の3月まで待ったほうが良いでしょう。鉢植えの場合は大丈夫です。
ギボウシ、管理はわりと簡単な方の植物です。
欧米では大流行で年々多くの園芸品種が作られ、日本へも輸入され始めています。
ギボウシは葉・花を楽しむだけでなく、根がよく張るため、傾斜地の土止めや崩壊防止にも役にたつ植物です。
まだ植え付けをした事がないようであれば、チャレンジしてみませんか?
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梅雨明けもそろそろでしょうか?
蒸し暑い毎日も苦手ですが、梅雨明けの強い日差しはもっと苦手かもしれません・・・。
頑張って、乗り切りましょう!
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