みなさん御存じの通り、人類の歴史は森林破壊の歴史であったといってもよいかもしれません。農業が始り人類は森林に火を放ち切り開いて畑にしました。農業のおかげで豊富な食料を得て人口が増え文化も栄え、人が増えた結果として食料もエネルギーもたくさん必要になり、木は次々に切られ薪になり戦争でさらに森林が焼き払われました。
砂漠となっている地域の多くは昔は森林だったというのは多くの人が知っている事と思います。現在の森林面積は陸地の約三割までに減ったそうです。
世界中に豊かな森林をそれも早急に取り戻す必要があるのではないでしょうか。
植物は地球上のさまざまは活動の要となる存在です。その植物が集まっている森林は二酸化炭素濃度を私たち生物に適するように調節してくれる貴重な存在です。地球温暖化が深刻な問題としてとりだたされている昨今森林の重要性はますます高まっていくのではないでしょうか。そのための手段として二酸化炭素を多く取り込み、素晴らしい速さで成長する遺伝子組換えポプラの野外栽培実験が2007年から現在行われているそうです。この遺伝子組換えポプラの苗木は温室栽培にてではありますが、30日後には高さが通常のポプラの約4割増で光合成能力も非常に高く、多くの二酸化炭素を吸収しぐんぐん成長していくそうです。もしこの野外実験が成功しその土地にあった樹種にて遺伝子組み換え樹木を用いる事が出来れば1000年かかる森の育成が短期間ででき、二酸化炭素の減少に大いに活躍してくれる事と思います。
人類は長く、自分たちの欲と発展の為に地球の恵みを奪い壊し続けてきました。すでに遅いのかもしれませんが、遺伝子組換えに限らずさまざまな方法で地球を再生する為の植物・森をつくりだしていかなくてはならないのではないでしょうか。植物のおかげで生物が誕生したのなら人類の親ともいえる存在の自然を森を再生させる事は人類の義務ともいえるかもしれません。地球の資源を奪い壊し消費し続ける事で発展してきた人類ですが、これからは森をつくり資源をつくる事が地球をつくり、ひいては生物・人類の未来をつくる事になるという事をもっと現実的に再認識する必要があると思います。
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中川 徹
<(株)中川碧水造園 専務取締役> (09/07/01掲載) |
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