前会長、藤永尚徳氏のご逝去に心からお悔やみ申し上げます。
故人の訃報に、多くのことが想い出されます。それは非常に感慨深いものであり、一言でいえば、「北九州の造園業界の歩み」そのものであります。私達は今日まで、本当に多くのかけがえのない先輩を見送りました。そして今回の出来事、また一つの大きな星が消えた感がしております。
私がこの業界に足を踏み入れて以来、速いもので四十年になりますが、その当時のことを想い出します。まだ緑化も「夜明け前」でして、北九州市内に十数社程度のちっぽけな業界であったと記憶しております。その中にあって、まだ若かった故人の筋を通した積極果敢な行動は、前近代的な経営形態の多い業界にあって非常に斬新であり、画期的なものでした。一世代年少である私は、よき先輩として大きく影響を受けた一人であり、多くを学ばせていただきました。
当協会は昭和58年に設立されましたが、故人は設立時から13年間副会長を務め、その後3期6年間にわたり会長職を全うされました。その間、常に先頭に立って業界のお世話をしていただきました。特に、平成3年の第8回都市緑化フェアの開催において、響灘緑地の会場準備にご活躍いただいたこと、平成7〜9年の業界再編時のご苦労、また平成13年の新会館建設時の尽力等々、本当に多くのご貢献をされました。また、親睦のためのゴルフや旅行での出来事も多く想い出されます。
数々の想い出とともに、故人から受けたご厚情とご教訓を胸に、これからも一生懸命努力してまいります。さようなら、藤永さん。
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水野 貞明
<(株)水野文化園>
(12/03/17掲載) |
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