響灘ビオトープwithチルドレン〜冬〜
 突然ですが私、響灘ビオトープに興味を持ちながらも行った事がありませんでした。年末の市政だよりに響灘ビオトープを特集した別冊子が折り込まれていて、「やばい!多くの市民が興味を持っているのに、行った事ないなんてビオトープ管理士として恥ずかしい!」という、変な焦りから「すぐに行かなきゃ」という気持ちに変わりました。
 ただでさえ後発なので、少し面白い目線で見てみたいと考えた結果…たまたま私は小さい子を三人取り揃えているので、「よっしゃ!子供目線でレッツGOや!」と少し責任を子供にシフトすることに決定。その後、協会ホームページ編集部の厳しめの諸先輩方から「冬に子供が見て"何もおらんかった"で終わっちゃつまらんよ。四季折々のレポートを提出しなさい。」というご指導を賜りました。
 前置きだけで半分に達してしまいましたが、こういう過程があり、『子供と一緒の響灘ビオトープ、春夏秋冬の冬編』を書かせていただきます。
1 見どころマップ
見どころマップ
今、敷地内のどこで何が見られるのか一目瞭然。
2 カヤネズミの巣
カヤネズミの巣
実際の巣を触らせてくれる。中はふわっふわ。
3 靴底マット
靴底マット
外からの種を持ち込まない。これ大事ですよね。
4 見晴らし台
見晴らし台
ひたすら石を渡って遊んでました…。
5 台地
台地
「あの黒いの鳥じゃない!?」近寄ってみると、物でした。
6 湿地
湿地
必ず何かいるはず!テンション上がります!
6 湿地
湿地観察デッキ
冷たいデッキに長〜いこと張り付いてた3チルドレン。

 どうせ冬なら極寒の日に!と、小雪の舞う日に見学を決行しました。若松に入ると雪はやんでいたものの、車から降りて最初の感想はもちろん、「さ、さぶい。。。」帰りたくなる気持ちを振り払い、ネイチャーセンターへ走って行きました。
 「あら!明るくてキレイ!そして展示物の多いこと!」何から見たらよいのかもわからずにいると、優しくて気さくなスタッフの方々がとても親切に、私や子供にもわかりやすく様々な事を教えて下さいました。
 展示方法にも工夫を凝らしてあり、どれも本当に見やすく、わかりやすく表現されていて、とても興味を持って学ぶことが出来ました。『学ぶ』と言うと難しく感じますが、大人がハテナ?と思うこと、子供がハテナ?と思うこと、ちゃーんと図解でおもしろく説明してくれてあります。
 文字が読めない子供でも、写真や絵を見るだけでも本当に楽しいし、小さくてかわいいカヤネズミちゃんを「こっち見よる。隠れてねんねしとる。」って見つめたりでタイクツする暇はありませんよ。

 そして、いよいよお外へ。

 久っ々に思いました。「耳がちぎれる…。寒いじゃなくて、痛い…。」しかし、探さなくちゃいけません。さっきスタッフさんに教えてもらったばかりのチュウヒのVを。「他の鳥の、空を舞う時に羽を一文字に広げる姿とは違い、チュウヒはV字なのですよ。チュウヒは現在、日本で100羽ほどしかいないのですよ。ここでは、日に一度か二度、姿を現してくれるんですよ。」ほら!探さずにはいれないでしょう?
 ところがですよ。いないのですよ。チュウヒどころか、何も…。あの広い敷地の中で動きを見せているのは、間違いなく私+3チルドレンのみ。いや、そんな事ないって事も知っているんです。草の陰や土の中、水の中に数えきれないほどの命が潜んでいるはずなんです。それを少しでも、一つでも確認したくて五感を研ぎ澄まそうとは思うのですが…何しろ寒いのです。
 何とかコースをひと周りしてネイチャーセンターに戻ろうとしたところ…いました!黒っぽい鳥!残念ながらV字ではないものの、トビかもしれない!やったー!私+3は飛んで騒いで(静かに観察すべきなのでしょうけど)シャッターを押して喜びました。
 暖かいセンターに戻ってすぐにスタッフさんにウキウキで、「最後にいたあの鳥はトビですか!?」 「カラスです。」 「あらー……」

  冬編のご報告は以上です。すみません。

記:矢野貴子
 <(株)門司造園>
(13/02/22掲載)
 
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※ 響灘ビオトープの詳細についてはこちら(←クリック!)をご覧ください。(北九州市ホームページへ移動します)

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