カラーリーフ
 そろそろ、梅雨も終盤でしょうか。
 梅雨が終わると、本格的な夏の到来です。
 夏の庭を楽しみたいと思うのですが、あまりの暑さに出る事にさえためらってしまいます。
 そこで「カラーリーフ」を使ったガーデンやコンテナを作ってみませんか?
 カラーリーフって何?という方も多いかもしれません。
白色やシルバー色、銅色、黄色、赤色、ピンク色など等のカラフルな葉や形を楽しむ植物を総称して言います。
 樹木や草物も含めて近年人気の植物です。春から冬に入る前まで、植物によっては四季ごとに異なった姿を見せてくれて、花以上に美しい表情をみせてくれます。また、花の手入れをするほど手間が少なく楽しめます。

 よく知られているのがコリウス(Coleus blumei=キンランジソ シソ科)
シソの葉に似ているカラフルな葉、と言えば解りやすいですよね。
カラフルな葉と花物を組み合わせたり、コリウスだけでも十分な存在感があります。
 
  葉のみでコンテナを作ったもの こちらは、葉のみでコンテナを作ったものです。
緑に白が入ったもの、赤に緑の縁取り、赤のみの葉等、華やかな色彩になります。
  花との組合せをしたもの こちらは花との組合せをしたものです。
ブルーサルビアとマリーゴールドの組合せにコリウスの赤葉を中心に黄色の葉を入れてみました。
平凡な花壇がちょっと素敵に見えませんか。
 管理は簡単。コリウスは成長が早く今の時期なら一雨ごとに大きくなってきます。伸びて大きくなったら全体のバランスを見ながら切戻しと摘心を行います。真夏の日で少し葉焼けを起こすこともあります。
出来れば午前中日の当たる場所が最適です。水は好みますが多湿は嫌いますので要注意を。朝1回水遣りと肥料は月1回程度化成肥料を与えます。
晩秋、日中の温度と夜の温度の差が出てくると葉の色が冴えてきます。

 その他も沢山あります。少し紹介しましょう。
白色ならカラデュウムやオオアザミ、斑入りのゼラニュウム、ハツユキソウ等など。斑入りの白が基本。黄色ならカンナの「ビューイエロー」やヘデラ、デュランタライム、斑入りのレモンバーム、ツルマサキのゴールド、ヘリオトロープのオーレアなど等。シルバー色ならラムズイヤーやシロタエギク、アルテシミア、アーティーチョークもあります。
ニューサイランのパープレアや銅葉のベゴニア、銅葉のカンナ、これらはブロンズ色です。チョコレート色、パープルと様々です。
トリカラーも忘れずに。トリカラーとは、植物の場合、緑をベースに白と赤の3色を指します。
ハツユキカズラやミセバヤ、イポメアなどがあります。
 
  イポメア トリカラー
イポメア"トリカラー"
サツマイモの仲間でつる性草本類です。ライムと銅葉もあります。
  イポメアを使ったルーフガーデン テラスライム、銅葉、トリカラー使用。
(山形の緑化フェアーに製作)
  ヒメコリウス等の花壇 ヒメコリウスと銅葉のダリアやサルビア・コクシネア等の花壇。
(銅葉と赤を集めてみました)
 樹木も沢山あります。スモークツリー、ベニバナトキワマンサクやカエデ類、メギ、シラタマミズキ、ハナミズキ。日本古来ものであればモミジやアオキ、マサキなどもカラーリーフです。(品種に関しては省略しています)
 
シラタマミズキシラタマミズキ
ネグンドカエデネグンドカエデ
 "フラミンゴ"
  
  
 樹木の方は、日向でこそ色合いや斑入りが鮮やかになりますが、真夏になると日差しが強すぎて葉焼けを起こしてしまいます。
 カラーリーフ類は斑入りなどが多く、品種にもよりますが、緑の葉よりも強い光を受け止める葉緑素が少ない分少し傷みが出るかもしれません。
 西日を直接受けない、明るい半日陰(大きな樹木の周辺とか)などが適しています。乾燥が続くと葉焼けの原因にもなりますので水遣りや乾燥防止でマルチングなども効果的です。
 剪定は本来の樹木と同時期に行いますが、葉焼けを起こした場合はお盆の前後に枝先を切ります。その後新芽が出て秋には美しい葉を楽しめます。
 
 「カラーリーフ」いかがですか?
 結構、身近な植物が多いのに気づきませんか。
 葉ものを中心にしたガーデンが出来そうですよね。
 組合せ次第で様々な表情を見せてくれます。
 一番大切なのは「色合い」です。植物の葉の色と形と、どのように組み合わせるかは「あなた次第」です。
 庭の樹木に合わせて、花壇の花たちの中に、コンテナ、ハンギングバスケットの中に取り入れてみませんか。ぐっと幅が広がります。
ワンランク上のガーデンを目指してみませんか。
 

御園 和穂


 
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