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毎日暑い日が続きますね! 体調を崩されていませんか?
暦の上では「秋」。でも、暑さはこれからが絶頂期です。
作業は涼しいうちに済ませ、昼間に作業する時は、木陰で体を休めながら行ってくださいね!
今回は、真夏に真っ赤な花を付ける「デイゴとアメリカデイゴ」です。
どちらも南国の雰囲気を漂わせる夏の花で、この花が咲くと「盛夏」が来た!気分になります。
名前も花の雰囲気もよく似ているのですが・・・。
デイゴ
学名:Erythrina variegate マメ科の落葉高木。
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デイゴの花(写真:植物図鑑参照)
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原産地:インド、マレー半島
英語名:Coral tree
開花時期:春から初夏まで。
みなさんはTHE BOOMの『島唄』でデイゴを知った方も多いと思います。
日本では沖縄県を北限とされ、沖縄県の県花に選定されています。小笠原にも生息していますが、ほとんどが野生化しているそうです。
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分類上、落葉樹ですが、沖縄では全てのデイゴが葉を落とすわけではなく、花が咲く枝の葉を落とす傾向があるそうです。
花は枝先に穂状につき、葉はクズに似ています。
名前の由来は、中国の南部から古くに渡来し栽培され、梯姑(テイコ)と漢字名をあて、これを音読みして、「テイコ」。のちに「デイコ(デイゴ)」になったとの事です。(デーク、ディークとも呼ぶらしい)
「デイゴ」は沖縄言葉で「やしきこーさー」(屋敷壊さー)と呼ばれていて、家の近くに植えると、根の張る力が強く床下に根が伸び、家を傾けてしまう事もあるそうです。
普通「花木」は毎年同じように花を付けますが、デイゴの場合、沢山花を付ける年や花の少ない年があり、デイゴが見事に花を咲かせた年は台風の当たり年で干ばつに見舞われるという言い伝えもあるそうです。
〜でいごの花が咲き 風を呼び 嵐がきた〜 島唄のワンフレーズです。
幹は太りますが、高くはならず横に枝を張る傾向にあり、公園や街路樹で見る事ができます。
木の材質は柔らかく加工しやすいため、琉球漆器材料として使われるそうです。
沖縄らしい一言。本土では大学の合格電報は「サクラサク」が一般的ですが、琉球大学の合格電報は「デイゴサク」なのだそうですよ!
アメリカデイゴ
学名:Erythrina crista-galli マメ科の落葉高木。
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和名・別名:カイコウズ、エリスリナ、マルバデイゴ等
漢字名:亜米利加梯梧
原産地:南アメリカ
開花時期:初夏から秋口まで。
鹿児島県の県木、アルゼンチン、ウルグアイの国花。
葉と同時に真っ赤な大きな花を長い穂状に付けます。
花が終わると豆果と呼ばれる長い鞘ができ熟します。(種ができます)
別名、「カイコウズ」(海紅豆)とも呼ばれているようですが、本来は「ナンバンアカアズキ」という別の花の事だと思います。
ちなみに、「ナンバンアカアズキ」は中国では相思相愛の樹木として親しまれているのだそうです。
アメリカデイゴは、南アメリカから明治時代中期ごろに導入され、街路樹や公園樹、また鹿児島県の県木として親しまれています。
高さ6m前後になる高木で、枝には鋭いトゲがあります。
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花は小花柄が180度ねじれて※旗弁(キベン)が下向きになって開きます。
※旗弁(キベン)とは
マメ科の植物に多くみられ、蝶のような形の花(蝶形花)の一部で、
上に立ち上がる形の花弁の事
海岸沿いに多くみられ、潮害、煙害、病害虫に強くやせ地でも良く育ちます。
生長は早く、一般家庭向きではありません。(お庭の広さに余裕があれば大丈夫)日当たりを好み、寒さにはあまり強くないので植付けの場所には気をつけてください。
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開花後切戻した後の2回目の花
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落葉後、剪定をします。翌春から伸びた枝の先に花を付けます。開花期は初夏(5月下旬)から秋口まで咲き続けます。できれば一度開花した枝を根元の方2〜3葉残して剪定すると、脇芽が伸びてその先に花を付けます。
花木としては、珍しいタイプです。
シーズン中であれば、2〜4回花を楽しむ事ができます。
花は食用でき、メキシコではサラダや煮物にして楽しむそうです。
また、種子や樹皮には麻痺する成分が含まれているそうで(エリスリナ・アルカロイド)、中南米の先住民は歯痛の治療に使っていたそうです。
確かに、花が落ちた後、花びらにアリがいっぱい寄ってきていました。甘い蜜が入っているのでしょう。
←白いタイルの上なのですが、すぐに掃除をしなかったせいか、ベタベタして、赤い色素が染みついてしまいました。
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北九州市内、街路樹としては植えられてないようですが、都市高速やインターチェンジのロータリーや公園で見る事が出来ます。
花色は真っ赤ですが、派手にならず清楚な感じの夏の花木です。
8月、暑さも絶好調! 先月22日から「土用」に入りました。
「土用」とは、中国の「五行」に由来する暦の節で、立春、立夏、立秋、立冬の直前約18日間の事をいいます。
私達は夏の土用だけしか意識はしていませんが、他の季節にもあるんですよ。
土用の期間は「土の気が盛ん」になり土を動かしたり、穴を掘ったり、殺生は避けるべきと言われてきました。
ようは、季節の変わり目で、大掛かりな作業をする事で体調を崩したりしやすいため、戒めとして養生するようになったようです。
夏の場合は、猛暑の時期を乗り越える為、「精」のつく食べ物を食します。
また、「虫干し」(土用干し)も行います。梅雨が明け、湿度を含んだ衣類や書物などにカビが生えないよう、風通しをよくする時期でもあります。
「精」の食べ物として「鰻」を食べる習慣が一般的のようですが、鰻を始め、「う」のつく食べ物や「黒い」食べ物を食べます。
梅干しやウリ、卵(土用の間に「う」まれたもの)、シジミ、黒豆など。
確かに、栄養バランスが良く、体の熱を取ってくれたり、溜まった水分を排出したり、肝臓の働きを助けるなど、暑さで疲れが出ている体の調整をする働きのある食材ばかりのようです。
「鰻」は、蘭学者の平賀源内が鰻屋から「夏場に鰻が売れない」との相談を受けた際に考え出した方法だった節は有名な話です。
先人の知恵は、理にかなった事が現代にも受け継がれてきています。
「土用の丑の日」だけではなく、体が疲れたり、気力が沸かなくなったら、栄養をつけ、きちんと休みましょうね。
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